そうしているうちに、次第に私は母や妹以外の女性との接点や接触が持てず、気づけば三十を超えていました。
母も妹も、そろそろ家庭を持ってはどうかと言いましたが、いまだ続く介護生活に加え、女性と知り合うこともないので結婚など夢のまた夢でした。
妹には苦労させたくないとして、仕事もきついながらも給料の高いところで働いてきたのです。
妹も無事に結婚でき、母も亡くなってしまいました。
気づけば私は四十前になっていて、何を生きがいに生きていけばいいのか、母を亡くして絶望感にさいなまれていたんです。
そんなある日、街をふらふら歩いているとティッシュ配りの人に遭遇しました。
何気なくティッシュの裏を見ると、テレクラの案内やオナ電の紹介の広告があり、さみしさのあまりにふとスマホに手が伸びテレクラに電話していたんです。
こうした女性のサービスを利用したことのない私は極度の緊張となり、自余性が電話越しであいさつしているにも関わらず無言になってました。
するとかわいらしい若い声の女性が、大丈夫ですよもっとリラックスして安心してと声掛けしてくださり、ようやく挨拶ができたのです。